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【一般撮影編】4月から放射線技師として働くみなさんにアドバイス!

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みなさん、こんにちは。いわたろです。

 

もう少しで3月が終わり、新年度がやってきますね。

 

2年前の今頃、ぼくは診療放射線技師として働くことについて不安な気持ちでいっぱいでした。なにか具体的な理由なんてないと思いますが、とっても不安でした。

 

僕みたいな人って実は結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?

今日は放射線技師として4月から働く皆さんに向けて、2年間働いてきた僕からアドバイスを送りたいと思います!

 

何事もスタートが肝心です。

スタートダッシュでコケないように今からある程度の準備はしておきましょう。

 

そういえば、みなさんは最初はどの部門から始まるのか、事前にアナウンスはされているでしょうか?されている人もいればそうでもない人もいたりと、まちまちだと思います。

 

僕が思うにスタートとなる部門は「一般撮影部門」「放射線治療部門」のどちらかのパターンが多いと思います。

 

今日は一般撮影部門の視点からアドバイスしたいと思います。放射線治療部門から始まる方はまた別の記事でアドバイスします。

その他の部門から始まる方も、共通することがあると思うので是非、目を通していただければと思います!

 

 

 

学生時代の病院実習ノートを見る

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 皆さんは大学や専門学校で必ず病院実習を行ってきたと思います。どこかの施設でお世話になり、そこで学んだことはきっと学校では教えてくれないような、医療の現場ならではのことがたくさんあったはずです。

 

 僕は実習の時、大学の指示で実習ノートなるものを毎日書かされていました。1日中実習をして、家に帰って、実習ノートを必死にまとめて、気づけばもう寝る時間、といった生活が2ヵ月半くらい続きました。

 

正直言ってそのときはホントに辛かったです。

 

ただ、さぼらずに教わったことを事細かにメモしていったことは、就職一年目の僕にとって大きなプラスとして働きました!

 

ちなみに当時のノートはこんな感じです!教わったことをメモして、解釈を間違えてメモしている部分はその都度修正してました。

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 僕のお世話になった施設では、一般撮影とCTでのポジショニングや核医学検査でのSPECT収集と画像解析、放射線治療での患者様のセットアップなど、本当に色々なことを体験させていただきました。

 僕は一般撮影部門からのスタートだったのですが、こういった業務をすでに一度経験しているのでポジショニングはすぐに覚えられました。そしてなにより実習ノートに各撮影のコツやポイントを書いていたので実際の撮影の方もうまくいきました。実習ノートは各モダリティについて書いてあるので、おそらく就職してから何年かは見返す機会が必ずあると思います。

 

 病院実習ノートはいまでは宝のような存在です!

 

撮影条件を覚える

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 一般撮影を始めるにあたって、まず皆さんが覚えようとするのはきっとポジショニングだと思います。それはとっても正解です。職場の先輩から教えてもらったやり方や、いままで使ってきたテキストや実習ノートを見返してできるだけ早く覚えたほうがいいでしょう。覚えるのが早ければ早いほど、仕事をしていく上で自分がラクになります。

 

しかし、覚えなければいけないのはポジショニングだけではありません。各部位の撮影条件もしっかり覚えましょう!。

まずは各部位の撮影でデフォルトに設定されている管電圧mAs値撮影距離などを覚えていきましょう。しかし、部位が同じでもどの患者様にも同じ条件で撮影できるわけではありません

例えば腰椎撮影をする場合、極端に被写体厚が厚いと線量不足の画像が出てきます。その場合は管電圧やmAs値を調整する必要があるわけですが、いったいどのくらい値を上げたらどのような画像が出てくるのか、その感覚も覚える必要があります!

 

 自分の設定した撮影条件が適正であるのかどうかは画像のザラツキS値を参考に評価しましょう。これはある程度経験を積まないとわからない部分ではあるのですが、患者様への無駄な被曝はできうる限り避けたいので早めに身に付けることをおすすめします。

 

補足ですが、撮影をして線量不足であった場合に、管電圧やmAs値の条件を上げるわけですが、一般的に言われていることとして『元の管電圧+10kV=2倍のmAs値相当』という経験則があります。例えば、

管電圧70kV 、6mAsが元の条件である場合、

管電圧80kV、 6mAsでできた画像 = 管電流70kV、12mAsでできた画像

ということです。おそらく厳密には画像効果は違うでしょうが、大差はないでしょう。

 

ちなみに『元の管電圧+元の管電圧の10%=2倍mAs値相当』と考える方もいらっしゃるみたいです。ぼくは上司からは前者で習いましたが、今となっては後者の説の方が正しいような気がします。なぜなら、元の管電圧の値によって電圧値を上げた時の効果は全く違うからです。元の管電圧から10kVを上げるにしても、70kVから80kVにしたときの画像の変化と120kVから130kVにしたときの画像の変化の程度は全く異なります

 

なのでこの経験則が使える管電圧の範囲はせいぜい50kV〜90kVくらいだと思うので注意してください。

 

 

画像の良し悪しを理解する

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 自分が撮影した画像が本当に正しいのかどうか、先生方の見たい部位は見えているのかなど、それを判断するのは他でもない自分です。

 検査を終えた患者様はおそらく先生の診察を受けにいくわけですが、そのときになって先生から「この写真じゃ診察できないよ」と再撮影の依頼が来ては大変です。患者様にも先生にも迷惑がかかります。

 なので自分の撮った写真をしっかりと評価できるようになりましょう!

 

評価のポイントとしては、

  • 依頼された撮影範囲が見えているか、異物は写っていないか
  • ポジショニングが正しいか、体の傾きはないか
  • 症例に合わせた撮影ができているか

といったところです。一番上の項目は当然ですよね、特に言うことはないです。

 

 2番目の項目は注意が必要です。ポピュラーな胸部PA撮影を例に挙げると、肩甲骨が肺野にかかっていないか最大吸気であるのか、などです。また、胸椎の棘突起が偏位していないかも確認しましょう、左右によっているようであればそれは体が斜めになっている証拠です。斜めになっていると心陰影のサイズ感も狂うのでCTR(心胸郭比)の信頼度が落ちるので注意です。

 

 そして最後の項目ですが、また例を挙げますが、前腕骨折をしている方の撮影をする場合、基本は正面側面の2方向撮影をすると思います。しかし骨折をしている場合、正しいポジショニングをしていても得られる画像は本来の見慣れたものとはまったく異なる状態のものとなっていることが大多数です。この画像をどう評価すべきかですが、できうる限りその骨折部位を正面と側面とで見た目の違った画像を撮影する努力をしましょう。

 正面と側面とで画像を似ているということは結局ほとんど同じ画像を撮影したようなもので情報量は少ないものとなります。できるだけ違った角度から骨折部位を撮影して先生にその部位の立体的な情報を届けられるようにした方がいいでしょう。

 

その施設ならではの撮影法を覚える

 

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 各部位について、撮影法というのはしっかりと確立されています。しかしその施設独特の撮影法というのも存在します。

 それはその施設の放射線科の方針なので良いと思います。 なにかしらの意味は絶対にありますので、教科書通りだけではなく柔軟に覚えましょう。

 

 また、先輩方から撮影法やコツを教えてもらう上で、人によって教えかたが違うことはどの施設でもあります。これは新人の技師さんの悩みのタネのひとつでしょう。ただ、一般撮影は経験がものをいう部門ではあるので、それはしょうがないことです。なので、人によって言うことは異なりますが、教わったことすべてを何度か試してみて、自分に合った撮影法を選択していきましょう。おそらくみなさんの先輩方もそうしてきたはずです。

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。今日書いたことはほんの一部で、なおかつ僕が勝手に思ったことを書いただけなので全てを鵜呑みにしなくていいですが、皆さんのためになれば幸いです。僕は自分の施設からの視点でしかアドバイスできないので、みなさんの働く施設に適していない可能性は十分あります。なのでその場合は素直にその施設の方針に従ったほうが間違いないです。

 

 今は不安でいっぱいかもしれませんが、今のうちにたくさん勉強した方が絶対ラクになりますので、スタートは全力で頑張りましょう!ぜひ放射線技師の仕事を楽しんでください!