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【放射線治療編】4月から放射線技師として働くみなさんにアドバイス!

 みなさん、こんにちは。いわたろです。

 

 今日は4月1日、新年度になりました!

 

 前回の記事では一般撮影について、新人放射線技師の方へ向けたアドバイスを書きました。

 今回は前の記事でお約束した通り、4月から放射線治療部門で働く新人の放射線技師のみなさんに向けていくつかアドバイスを書きたいと思います。

 

 

 

患者様への接遇を学ぶ

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 どの職種についても病院で働いていく上で患者接遇はとても大事です。ですが放射線技師としての仕事の中で、放射線治療に関しては特に注意が必要であると言えます

 

 検査部門では患者様とは一期一会みたいなところがあり、その場限りで接遇が終わることがほとんどですが、放射線治療では同じ患者様が5~7週間程度の期間、毎日来ます。我々が思っている以上に患者様はこちらの一挙一動を見ていて、一度ついたその印象は治療期間中ずっと残るでしょう。

 

 長い間顔をあわせるので、そういったところから思わぬトラブルが起きる可能性が高いです。

 

 さらに放射線治療にいらっしゃる方は皆さん何かしらの病気を患っています。話すと気さくそうで見た目ではわからなくても、実際は気分が落ち込んでおり、相当神経質になっています。

 

 なので自分の行動や発言に注意して患者様に失礼のないようにしなければいけません。丁寧な言葉遣いをして、やさしい対応を心掛けてください。あと笑顔はあまり見せない方が良いです。人によってはよく思わない方もいらっしゃいます。

 

先輩方が何を注意しているのかを知る

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 放射線治療は患者様に大線量を照射することで比較的低侵襲的に癌を治す仕事です。とてもやりがいの感じる仕事ですが、一歩間違えれば重大な医療事故に繋がりかねない危険な仕事でもあります。

 

 なので各学会が発行しているガイドラインやその施設で決められているマニュアルに乗っ取って業務にあたるのが望ましいです。でも一番手っ取り早いのは先輩方に特に注意している点を聞いてしまうことです。

 

 どんな施設でもヒヤリハットやインシデントが全くなかったなんてことはまずあり得ません。そういった経験をフィードバックして今までの業務の仕方を見直している点というのが必ずあります。放射線治療をこれから始める皆さんはまずはそういったところを注意して行った方がいいでしょう。

 

 補足として、僕が放射線治療で特に気をつけていることをご紹介したいと思います。

放射線治療で重大な事故につながりやすいポイントは、プランニングと実際の照射時のタイミングです。

 

 治療計画装置でプランニングを行うのは放射線治療医です。しかし先生方も人間ですのでヒューマンエラーは起こり得ます。なので僕たち放射線技師はできた治療プランの確認をしなければいけません

 例えば、一回線量はあっているのか、MU値は適正なのか、マルチリーフコリメータの開閉におかしな場所はないか、Dose LineがGTVをしっかり囲めているかなど、まだまだ確認すべき点はたくさんあります。

 

 また、僕たちがそのプラン自体の意味を理解している必要があります。ハーフビームでの照射プランなのか、Boostプランなのか、OARを避けるための変更プランなのか、IMRTなのか、そういったことを理解してはじめて気が付けることがあります。なのでそのプランについて周りと共通認識を持つようにしましょう。

 

 そして実際の照射のときに注意すべき点としては、まずIso Centerの位置を間違えないこと、そして画像誘導放射線治療(IGRT)を行う場合には、GTVだけでなくOARも意識して位置照合を行うといったところです。つまり、照射したい位置に正しくセットアップして、リスク臓器にできるだけ線量が入らないように考えるということです。

 

 まだまだ注意すべき点はありますが、とりあえず自分のわかる範囲で構わないので気をつけてみましょう。

 

セットアップを覚える

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 放射線治療をはじめるときに、まず最初に覚える仕事はセットアップなのかなと思います。僕はそうだったのですが、違かったらすみません。

 セットアップの基本は僕が思うに、一般撮影のポジショニングに近いかもしれません。体の軸を真っ直ぐにして、体の捻れも直し、できうる限り治療計画用CTを撮影した時と同じ体勢することが大事です。

 

 セットアップは基本ツーマンセル以上の人数で行います。1人はメインでセットアップしてもう1人はサブとして補助的にセットアップの手伝いをしたり、EPIDやガントリーを動かしたりします。そして複数人で行うことでミスに気がつくことができるということがもっとも重要です。

 Portalイメージを撮影する場合はセットアップで位置を間違えていても気がつくことができますが、Portalイメージを撮らず皮膚マーカー合わせのみで治療を行う場合、セットアップのミスはその場で気づかなければいけません。なので複数の目で確認をすることが大事です。

 

 

品質管理を覚える

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 さきほども書きましたが、放射線治療は患者様に大線量を照射する仕事です。その線量は治療計画装置であらかじめ決められていて、治療装置から放射線を決められた分だけ照射します。仮に治療装置から決められた量の放射線が出ていない場合、当然本来の治療計画からずれてしまい、治療成績が低下します。

 

 そこで僕たち放射線技師は本当に治療装置が我々の期待通りに正しく放射線を照射できているのかを確認、測定する必要があり、その行為を品質管理と呼んでいます。品質管理を通してその装置の安全が担保されるわけです。

 

 品質管理の項目はたくさんあり、品質管理を行う推奨されている頻度はそれぞれ違います。また、治療装置がリニアックやトモセラピーなど、装置によってもそれぞれ項目や測定方法が違います。

 

 治療装置はその施設ごとに特有の傾向を持っています。しかし精密機械なので、何かの拍子で今までの傾向から逸脱することはよくある話です。なので決められた頻度通りに品質管理を行うのはとても重要なことです。

 

 といっても全部の種類の装置に関する管理項目や測定方法を覚える必要はありません。まずは自分の働く施設に入っている装置の品質管理について、調べるなり実際に他の人と一緒にやるなりして覚えていきましょう

 

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 正直僕もまだまだ放射線治療について勉強中の身なので、この記事がアドバイスになっているのか怪しいところではあります。

 そんなぼくでも1つだけ、間違いなく言えることがあります。放射線治療は業務全てにおいて妥協を許されない分野であるということです。

 

 放射線治療はガンなどを治したり、痛みを緩和したりと非常に素晴らしい分野である反面、少し間違えると患者様に重大な後遺症を残す可能性があったりと不安な部分もあります。

 

 怖いことばかり書いたような気がしますが、放射線治療の仕事に携われるのはとても光栄なことだと思います。なぜなら放射線技師の業務の中で唯一、検査ではなく患者様を治療する仕事だからです!

 なので大変だとは思いますが、やりがいはものすごくありますので、自分の仕事に誇りを持ってこれから頑張っていきましょう!